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【人類も】眠らない生活は可能!?半球睡眠(片目睡眠)【イルカ】

半球睡眠(片目睡眠)とは

睡眠は人間が生きるために必要なものですが、常に忙しい現代社会では睡眠ができる時間は限られています。
そこで、最新の研究によって注目されているのが「半球睡眠」または「片目睡眠」と呼ばれる眠りの形です。
この睡眠スタイルはイルカをはじめとする一部の動物に見られるものであり、人類にも応用が可能なのではないかと期待されています。

半球睡眠はその名の通り、脳の半分だけを眠らせるという特異な方法です。
一方の眼を閉じ、他方の眼だけを開いた状態で眠ることで、脳の片側の活動を抑制しながら眠りに入ります。これにより、通常の睡眠時間を大幅に短縮することが可能となります。

この驚異的な睡眠スタイルは、イルカをはじめとする海洋生物が生存戦略として発展させたものです。
彼らは水中での生活に適応し、一方の脳半球を休息させながら他方の半球で必要な機能を維持します。このような睡眠パターンは彼らの獲物を捕まえる能力や海中の危険から身を守るために重要な役割を果たしています。

人間は半球睡眠ができるのか

半球睡眠が人間において可能かどうかは、まだ十分に解明されていない研究課題です。
一部の研究では、人間の脳も部分的にではありますが、半球睡眠のような状態にできるとされています。

例えば、“脳の片側優位性”が半球睡眠に似た状態を生み出すことができるという研究。

この研究では、片側の脳が特定のタスクに集中することで、もう片方の脳が比較的休息状態となるという報告があります。
これにより、連続した作業への稼働時間を延長することができる可能性があるということです。

身近な方法としては、作業の種類を左右の脳半球に交互に割り当てる方法があります。
例えば、左脳を使う論理的作業(数学や論文執筆)を行った後、右脳を使う創造的作業(絵を描いたり音楽を聴く)に切り替えることで、片側の脳を休ませることができます。

他にも、片側の感覚遮断という方法もあります。
例えば、左脳で言語処理を行うときには、右半身を動かしながら左脳を活性化させ、右脳を休ませるために左半身や左目を使わない、といった方法です。

半球睡眠の注意点

半球睡眠の可能性には期待が寄せられていますが、一方で注意点も存在します。
人間の脳は複雑な機能を有しており、睡眠はその調整や回復のために重要な役割を果たしています。
半球睡眠が持つ利点だけでなく、人間の脳や身体への影響を慎重に評価する必要があります。

完全な半球睡眠を実現するには人間の複雑な脳の働きや生理的な制約を克服する必要があります。

人間の脳は様々な機能を有しており、両半球が連携して情報処理や調整を行っています。
睡眠は脳の回復や調節のための重要な時間であり、肉体的な疲労の回復にも欠かせない時間です。半球睡眠がこのバランスやリズムを乱さないかどうかは重要な問題です。

半球睡眠の実用化に向けては、科学者や研究者の努力が不可欠です。
脳の働きや睡眠のメカニズムについての理解を深めることで、より効果的な睡眠パターンや健康管理方法が開発されるでしょう。

効率的に眠る方法とは

睡眠パターンに関しては、“ポリフェーズ睡眠”“バイフェーズ睡眠”というパターンがあります。
これは、一般的とされる7~8時間のまとまった睡眠を取るというパターン以外での睡眠パターンを研究したものです。

ポリフェーズ睡眠

ウーバーマンスケジュール

4時間おきに20分の昼寝を行う睡眠方法です。つまり、1日の睡眠時間は2時間となります。

このパターンは睡眠時間を大幅に短縮できる一方、適応が難しいです。
適応までに数日から数週間かかることや、指定された睡眠スケジュールを厳守する必要があり、予定の変更や外部要因によってスケジュールが崩れると適応できなくなります。

また、長期的に行うことについての研究は不十分です。
心身への負担だけでなく、免疫系への影響が懸念されています。

しかし、適応できれば、短時間の睡眠で脳がリフレッシュをさせる効果を得られ、集中力の維持やパフォーマンスの向上が可能になります。

エブリマンスケジュール

夜に3~4時間の睡眠を取り、20~30分の昼寝を2~4回行う睡眠方法です。1日の睡眠時間は5時間前後となります。

ウーバーマンスケジュールより睡眠時間は長くなりますが、適応期間が比較的短く、心身や免疫系への負担も少なく済みます。

しかし、こちらもウーバーマンスケジュールと同様、指定された睡眠スケジュールを厳守する必要があり、長期的に行うことで逆効果となる可能性があります。

バイフェーズ睡眠

バイフェーズ睡眠は、1日の睡眠を2つのセッションに分ける睡眠パターンです。

夜に5時間程度の睡眠を取り、20分~90分の睡眠を取る睡眠方法です。1日の睡眠時間は6時間前後となります。

この方法で短縮できる睡眠時間は少ないものではありますが、寝不足の時には大変有効です。昼寝をする際は適切な寝具でしっかり眠ることがポイントです。

短時間睡眠で能力は維持できるのか

先述した睡眠方法は、厳格なスケジュール管理と就寝環境の管理の上でのみ適応されるので、ハードルは高くなっております。

結論から言うと、長期的に短時間睡眠を行う人の脳のパフォーマンスは低いという研究結果があります。
分割睡眠は不眠症の人々には有益であるという見解がある反面、2017年の研究では、睡眠に問題がなく、分割睡眠を行う人では成績の低下が見られました。

ショートスリーパーも実は遺伝的要因が大きく関係しており、対象であるDEC2の変異遺伝子やDEC1変異遺伝子を持っていても、短縮できる睡眠時間は2時間程度とされています。

短時間睡眠によるデメリット

  • 注意力や集中力の低下による作業効率の低下
  • 認知機能やエピソード記憶能力の低下による理解不足や記憶の混濁
  • 意思決定能力と問題解決能力の低下による事故や失敗
  • 創造性の低下による進捗や成長機会の損失
  • 神経過敏や感情コントロール能力の低下によるストレス耐性の低下

このように、長期的な短時間睡眠では失われるものが多いという研究結果が出ています。
もし、「4~5時間睡眠で全然行ける」と思っている人がいたら、既に判断能力が機能していない可能性があります。

社会生活や職務の中での責任やリスクが低い方は短時間睡眠でも問題が発覚しにくいかもしれませんが、長期的な短時間睡眠では心身や免疫への悪影響には注意する必要があります。

とはいえ、リモートワーカーや、一時的に睡眠時間を制限しなければならない状態になった人には、先述した睡眠方法が有効的に活用できるでしょう。

もし人間に半球睡眠ができるようになったら

まず、社会の変化について考えてみましょう。
半球睡眠によって睡眠時間が短縮されることで、時間的な余裕が生まれます。これにより労働力の生産性が向上し、経済活動や仕事の効率化が進む可能性があります。
ごく短時間で休息がとれれば深夜に働ける人も増加し、コンビニのような24時間稼働の社会が実現できるかもしれません。サービス業や医療などの分野でもより柔軟な働き方やサービス提供が可能になります。

次に、生活習慣の変化を考えてみましょう。
半球睡眠によって睡眠時間が短くなることで、個人の時間管理が重要となります。人々は効率的な休息を得るために、睡眠の品質や環境により注意を払う必要も出てきますので、経済や商品開発、研究にも大きく影響を与えるでしょう。

最後に、人間関係への影響について考えてみましょう。
半球睡眠によって生活リズムが変化することで、人々の活動時間帯が多様化する可能性があります。
例えば、今では深夜に働く人とそうでない人は中々交流の機会が得られませんが、時間帯を問わず活発なコミュニティが増えれば普段は関わらない人との交流の機会ができます。

人間に半球睡眠が実現した場合、活動時間の多様化により社会や生活習慣、人間関係には大きな変化がもたらされるでしょう。
将来的な研究と技術の進展によって、半球睡眠が人間にも適用可能となるかどうかは未知数ですが、その可能性について考えることは興味深いものです。

まとめ

人類にとって眠りは欠かせない要素ですが、常に新たな知見やアプローチが模索されています。半球睡眠がその一つであり、将来的には私たちの生活に変化をもたらす可能性があります。

しかし、その実現にはさらなる研究や検証が必要です。睡眠という重要な側面を考慮しつつ、科学の進展に期待を寄せながら、未来の眠りの可能性に目を向けていきましょう。

総括すると、現時点では人間における完全な半球睡眠の実現はまだ困難とされています。しかし、科学の進歩や研究の積み重ねにより、半球睡眠の可能性やその効果についての理解が深まっていくことが期待されます。

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