誰にも知られることなく相手を呪う「生霊」
生きている人間が特定の相手に対して自分の魂や念を送ることを“生霊を飛ばす”と言います。
憎い人を不幸にしたい時、生霊を飛ばして呪うという方法があります。ただし、その効果のほどは軽度から重度まで多岐にわたります。
生霊で呪った相手は、必ずしも自分の思い通りに苦しめられるわけではありません。しかし、生霊を受けて無事でいられる人間はいません。たとえ本人に自覚がなくとも、まとわりついた生霊は負のエネルギーや霊を集め、知らずしらずのうちに悪循環へと陥ってゆくのです。
精神的にも肉体的にも相手をじわじわと蝕んでゆく生霊。誰にも知られることなく呪えるこの方法は、呪い返しのリスクも低く、有効的ですよね。
しかし、リスクももちろんあります。
ネガティブな目的のために、自分自身から生み出されたエネルギーを相手に送りつけるわけですから、当然ながら、何のリスクも負わずにこの方法を実行できるわけではありません。
それでも嫉妬や憎しみ、あるいは苦痛の感情を特定の誰かに送りたいという人は、代償を覚悟の上でこの記事を読み進めてください。簡単な生霊の飛ばし方をお伝えします。

1日かけて相手を思うことで、生霊は出やすくなる
あなたに、人を呪いたくなるほどのことがあったのなら、それらについて時間をかけて思考しましょう。すべてのマイナス感情を想起させるイメージを持って思い出してみましょう。「相手がこの先苦しみ続けても構わない、いっそ消えてしまえばいい…」こうした確固たる恨み、妬み、嫉みなどの悪意がある精神状態でこそ、生霊は出やすくなります。
生霊は、相手を呪った瞬間にも飛びますが、意図的に生み出し継続的に飛ばし続けるには、時間をかけて相手への恨みを精細にしてゆく必要があります。
つまり、相手に対して並々ならぬ執着を持てなければ、生霊は飛ばせないということ。「軽くこらしめてやりたい」というライトな感覚では、他の呪いを試した方が効果を望めるでしょう。
生霊を飛ばしたい相手をじっと監視する
生霊を飛ばしたい相手の姿を目に焼き付けて強く思うことが、生霊の力を直接的に伝える手っ取り早い方法。
実際に、ストーカー被害に遭った人は、「背中に悪寒が走った」という体験をする場合が多いですね。
それも生霊の力で、あなたの思念を通じて負のエネルギーを相手に伝えているのです。
これは呪術や算術にも言えることですが、明確に対象を捉えることで、より精密で明確な結果を導き出すことができるのです。
とにかく相手の姿をとらえ次第、強く憎んだり、恨んだりすることで、生霊を飛ばして与えるマイナスの影響力が高まります。
ただし、どんなに効果が現れても、相手を破滅させることまでは出来ないかもしれません。相手の気力や生命力、守護霊などの霊力が強かった場合、生霊がもたらす負のエネルギーは弱められてしまう場合があります。

生霊を飛ばして起こる跳ね返り症状に注意!
上記2つの方法で生霊を飛ばすことが出来るわけですが、注意すべき点もあります。
それは、「跳ね返りは必ずある」ということ。自分自身の生霊を使って、相手に対して良からぬ影響を与えようとする行為は禁忌とされている宗教もあるくらいです。実際、かの有名なお釈迦様は、生前にこれを禁止されています。
生霊を飛ばした後に起こる跳ね返り症状
生霊を飛ばした後、特に起こりやすい跳ね返り症状は体調不良。
頭痛やめまい、精神病を患う人が非常に多く報告されています。
長い時間をかけて相手を呪おうとするわけですから、心身にかかる負担は多大なもの。
これは、相手から跳ね返ってくるものではなく、あなた自身が生み出した負の念が強ければ強いほどその跳ね返りは強くなってしまうのです。
というのも、相手に送りつけた生霊が負のエネルギーにより悪循環へと導くのと同様に、その負の念を持ち続けているあなた自身にも負のエネルギーは集まってきます。
「嫌い。憎い。」というマイナスイメージを持ち続けることにより、あなたの中に渦巻く生体エネルギーが濁ってしまうのです。
そして不浄のエネルギーを纏う人間は、負を引き寄せてしまいます。
病気にかかったり、不慮の事故に遭ってしまったり、トラブルに巻き込まれたり、最悪に場合あなたがトラブルの火種になってしまうこともあるでしょう。
生霊を飛ばしても跳ね返り症状以上の効果を得られることはない
嫌いな相手、恨むべき相手、因縁の相手。
生霊を飛ばす人には、様々な思念を抱くでしょう。
ただし、念じた効果よりも跳ね返り症状の方が強いことは確かです。
それは、相手が受け取り自覚することができる負のエネルギーやその悪影響は、生霊を生み出した本人以上に明確になることがないからです。
つまり、懲らしめてやりたい、不幸にしてやらないと気が済まないと念じたところで、あなたの心身が疲弊する以上の効力で相手に悪影響を及ぼすことは出来ません。生霊を飛ばす前に、その事実を受け止めてください。相手の人生を変えるよりも先に、あなたの人生が大きく変わってしまうでしょう。
一部の霊能者は「生霊を使った呪術」といったものを生み出しているようですが、そのリスクや対価は大きなものとなるでしょう。

生霊を飛ばしてしまったら
負の感情を込めた生霊を飛ばしてしまったら、一度その負の流れを切ることで、跳ね返りを防ぐことができるかもしれません。
例えば、生霊で呪うだけ呪ったら、意識の中から憎い相手を消すのです。
「そんなことができたら苦労しない」と思われるかもしれません。意識からつらいことを消すのには修行が必要となってきます。
そんな場合は、浄化や九字護身法で自分の中の負のエネルギーを断ち切る方法もあります。
これは、相手からの生霊を防いだり、自分自身の不浄を洗い流して新しい運気を呼び込む方法です。
無自覚に飛んでしまう生霊
生霊は生きている人間の念です。
人が感情を起こせば自然に生まれ、無意識にも飛ばしてしまうものです。
愛情や尊敬といった、良いエネルギーに見える生霊でも、そこに「相手を手に入れたい」「相手をして欲しい」などの欲が絡むとそれは負のエネルギーに変わってしまうこともあります。
ましてや、悪意から生まれた生霊は、生霊を飛ばした相手のみならず、念を生み出した本人をも蝕んでゆきます。そして、それには先述の通りリスクが付き纏うのです。
簡単であるがゆえに、気をつけたい跳ね返り。
今までの生活。それを壊すような跳ね返りは避けたいですよね。
「人を呪わば穴二つ」ということわざがあるように、自分で自分の首を締めるようなことはしないようにするのが賢明でしょう。
それでも、理性では制御しきれない負の感情があることも確かです。しかし、それを増長させても幸せになれることはありあません。
自分のことはもうどうでもいいから相手を呪いたい。生霊を飛ばしたい。それはあなたをさらなる不幸の底へと突き落とす危険な行為なのです。
呪いたい相手、その存在自体が「どうでもいい」ほど遠く底辺なものと出来たなら、無意識に生霊を飛ばしてしまうことも減るでしょう。呪いたいほどの悪い人間のために、あなたの人生を壊してしまう必要はありません。「ヤバい人とは関わらない。考えない。」という意識を常に持ち、精神的な縁を切るつもりで意に介さないことが、人生好転の近道となるでしょう。

