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呪いの人形~虚~

呪いの人形
その存在は世界共通

「呪いの人形」なるものの存在は、誰でも一度は聞いたことがあるだろう。「髪が伸びる」日本人形から、「持っているだけで死ぬ」アメリカの人形まで、古今東西どこにでも「呪いの人形」は存在する。この事実から、どうやら「呪いの人形」の存在は世界共通のように思える。

では、なぜ世界中で「呪いの人形」は存在するのだろうか。国によるその違いはどういったものなのだろうか。様々な「呪いの人形」について調べていこう。

人形自体が呪術だった!?

日本で「呪いの人形」が根付いた理由として、そもそも人形というもの自体が呪術的な意味合いを持っていた、ということが挙げられる。

日本で「人形を用いた呪術」と言えば、まずは「丑の刻参り」が連想されるだろうが、それだけではない。「雛祭り」の「雛人形」も、そのルーツには呪術的な意味合いが含まれている。雛人形とはそもそも、「ケガレや災いを人形に移し、川に流してそれを祓う」という目的のものだった。更に遡れば、「源氏物語」の須磨の章に、船に乗せた「人形」にケガレを移し、それを川に流して祓う、という描写があることから、その始まりはかなり古いことが分かる。

神社で行われる大祓もこれにあたる。人の形をした紙を身体の悪い部分にこすりつけ、息を吹きかけて奉納する。これを集めてお祓いの儀式をすることで、人の病魔や悪霊を浄化し、無病息災を祈るというものだ。

陰陽師が使用する形代はそれ自体が術の一部であったようだ。人の姿映しとして幻覚を見せて身代わりにしたり、式神として使役したり、死者を蘇らせるといった、魂や意識の容れ物としても使用されていた。

「丑の刻参り」では、藁人形を憎む相手に見立てて、その人形に釘打ち込む。これは「雛人形」の例とは逆に、藁人形がまとったケガレや災いを呪いの対象に移す、という行為である。

これらに共通しているのは、「人形を人間の代わりにしている」ことと、それに付随して「人と人形がリンクしている」ということ。真逆のようにも見える「雛人形」と「藁人形」は、理屈の上では非常に近いものであるということになる。

髪が伸びる呪いの人形

ちなみに「髪が伸びる人形」についてだが、これはある程度理屈で説明することが可能である。

日本人形では、かつて、本物の人毛が使われていた。本物の人毛は、人形に取り付けられてしばらくの間、成長することがある。また、日本人形の髪の毛は、「二つ折り」にして取り付けられている。この「二つ折り」の部分が経年劣化などで緩んでくると、髪がまっすぐになって伸びたように見える、ということもある。「二つ折り」になっていた部分が一直線になるのだから、髪の毛は倍の長さに伸びたように見える。理屈が分かっていても、見ればゾッとしそうなものなので、初見の人はさぞかし驚かれたことだろう。

ただし、これらの理屈だけでは説明できないほど髪が伸びている人形も存在する。また、人形に纏わる怪談の中には、「勝手に動いた」というものも存在する。これは何故なのだろうか。

西洋における呪いの人形

話を少しずらすが、西洋において「呪いの人形」は霊や悪魔が乗り移っている、と言われることが多い。

現在アメリカの博物館で保存されている「ロバート」や「アナベル」「マンディー」などが有名だが、これらの人形には「夜な夜な博物館を歩き回る」「サウンドボックスが壊れているにも関わらず音が鳴る」「展示されているガラスケースを叩く」などの話が多々ある。中には、犠牲者が出たというような話もある。

人形が「命」や「意志」をもったような現象は、日本の「髪が伸びる人形」の話に通ずるものがある。

また、日本の藁人形に酷似したものとしてブードゥー人形やポペットがある。呪いたい相手に見立てて釘を刺すなどして痛めつけることで、見立てた相手に不幸や苦痛を与えるというものだ。

では、なぜ人形ばかりがこういった「魂の器」にされやすいのだろうか。

操作や憑依が容易い

人形というのは、読んで字の如く「人の形」をしたものだ。

ただし、「命」が存在しない。言うなれば、「虚」の状態である。霊や悪魔からすれば、「命」を持つ人間の身体よりも乗っ取るのは容易だろう。容易であればこそ、古今東西の様々な人形に、霊や悪魔が宿ることがあったのだろう。

その「人形」の特性を利用したのが、「雛人形」や「藁人形」だ。どちらも当然「虚」の状態なのだから、ケガレを移したり、憎しみを込めたりするのには最適な「器」だ。更に、「陰陽師」が使っていたとされる、人の形を模した「人形」という紙も、この理屈に則っている。

つまり結論として、「人の形をしていて、その上で中身が『虚』であればあるほど、霊や悪魔はその中に引き寄せられる」ということが言えるのである。そして、これは何も人形に限った話ではない。人間にも同じことが言えるだろう。

人形ではなく、人間に霊や悪魔が取り憑いた、という話が古今東西に数多くある。

かつて日本では「狐憑き」などと呼ばれていた。これは現代科学にて理屈が明文化され、今はたいていの場合「トランス状態」や「統合失調症」という診断が下される。しかし、その実例の中には、「本人の知らないはずのことを話した」「知らない国の言葉で話した」など、現代科学だけでは説明のつかない現象も存在している。これらの事例もいつかは科学で説明がつくかもしれないが、少なくとも今の段階では「何かが乗り移った」と考えるのが、一番筋が通っているだろう。

つまり、人間にも「憑く」のだ。そして、「人形」のように、その中身が「虚」に近いほどそれらは「憑き」やすいだろう。そうである以上、自身の中身が「虚」にならないよう、健康面、精神面で「命」をしっかりと保つ注意をする必要があるのだ。

あなたは誰かの操り人形になってはいないだろうか。

無闇に呪いを受けたり憑依されたりしないよう、自らの意志で言動や感情、それら命となるものを選び取っていっていただきたい。

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